歌詞


ごきげんなヒツジ

サンゴ礁

不衛生

変人と偏見

麻袋

セコム

サルにはできない仕事

発見

不満

リンゴ



ごきげんなヒツジ

これでも頑張って生きている。一応
でもこれで精いっぱいなんて、恥ずかしくて言えないよ

照明を当ててくれよ
いくらでも悲しいふりしてやるさ

「悲しい」って最後に僕らに残された優しい言葉
仮病のヒツジはねんざで動けません

それでもまだ草をはみ
時々鏡の前で
泣いてるふりをして
あとはごきげんな毎日を送る

ねえなんで僕らは天才じゃないし
ヒツジの子供
頑張るやり方も知らないごきげんなヒツジ

でも
それでもまだ草をはみ
時々鏡の前で
泣いてるふりをして
あとはごきげんな毎日を送る


サンゴ礁

楽しくないよ、全然
君はペラペラの紙のよう
悲しいことにきっと君は認められないよ

サンゴ礁を泳ぐクマノミのようなずるさ
鮮やかに猛毒の枝は膨らんでいる

ああ、なんで君はいつも最低な人
利口な子供なの?
ああ、なんで君はいつもいつも
理想も現実もなく
ダメなの?

それってもう戻らないのかもよ
刺さった冷気、氷点下の眼差し
それってもう戻らないのかもよ
刺さった冷気、氷点下の眼差しで見てる

帰ってこなくなった
飼い猫のような不思議
悲しみはきっと長くは続かないでしょう

ああ、なんで君はいつもいつも
理想も現実もなく
ダメなの?

それってもう戻らないのかもよ
刺さった冷気、氷点下の眼差し
それってもう戻らないのかもよ
刺さった冷気、氷点下の眼差しで見てる


不衛生

心配ない
不快な事実は背中の所まで渋滞しています

僕は名前を書き連ねて
奴らを名指しにしているだけ

らんらんらん
光が差し込むのを僕は拒んでる
らんらん
どうか嫌いにならないで
この汚い口や手足、目、鼻を

許せないな
許せないな

「言葉をここに残すだけが
君の恥ずかしい性なんだってこと」

だけど今さらやめられませんから
そろそろ楽しくなってきたころだから

らんらんらん
光が差し込むのを僕は拒んでる
らんらん
どうか嫌いにならないで
この汚い口や手足、目、鼻を


変人と偏見

僕全能だって
誰かそう言って

誰も認めぬ危険なフィクション

この国を覆う偏見に告げる
俺は全能かつ正義

僕正義だって
誰かそう言って

誰も笑わぬブラックユーモア

この国を覆う偏見に告げる
俺は全能かつ正義

正義!

この国を覆う偏見に告げる
お前らの無能を笑ってやるぜ


麻袋

経験則は一つ死んだ
世界に屈した気分だ
まさかこんな感情が
まさかこのサルに

汚いものが大好きだったわけでして
ザコばっかの所に身を置いたのさ

鼻を突く饐えた臭いの感情を放ちながらも
好きでいるのをやめることはできないよ

世界中のほころびの意味がわかりそうだよ

チャイムが鳴ると小便器だけが
友人だった奴の気持ちが分かるか
舐められずに、触られずに、
傷は化膿した奴の気持ちが分かるか

麻袋にきつく縛られたまま死んでいくんだと
叫ぶ手段を探しながら思っていた

好きでいるのが悲しくなったりもするんです


セコム

ああ、俺を呼んでいたのは性愛じゃなくて
ああ、俺を呼んでいたのは名誉の問題

僕の汚点を洗い流してくれ
誰の同情も共感もいらない身体になりたかった

あいつとの関係性でそれが可能になると信じていただけなんです

同情するなよ
共感いらねえんだよ
そんなんいらないから僕を肯定してください

ああ、僕のせいで団欒する部屋の窓に穴が開いた
ああ、ざまあって思ってんよ
ジョーカーだってたまには疲れんだ

社会福祉機関もタウンページもあてにならない連中のように
上昇することも引き下がる事もできない状況下で

一斉に目の前に現れたエサのない釣り針ですか

ああ、邪魔するなよ
感性がまとわりついて警告をやめない
ああ、なんでもいいんです
肯定してください
僕を肯定してください


サルにはできない仕事

サルにはできない仕事があまりに多すぎる

劣等感で満ち満ちた昔の日記を読み返す
希望的観測が度を超えて、もはやただの低能のようだ
仮想敵国となったあいつに効果のない呪いの言葉
石鹸水の表層にできた幾何学模様についての考察

サルにはできない仕事が多すぎる
サルが現代社会に生まれてしまった

件の日記帳の文字はもはや読めなくなっていって
途切れ途切れに刻まれた悲鳴は人語ではなくなっていた

サルにはできない仕事が多すぎる
サルが現代社会に生まれてしまった

発見

感情の正当性を裏付ける根拠をあなたは持っていますか
とっさに浮かんだ心の期待Xを肯定してやれますか

こんなことは誰ひとりやっていないのが現実

幼いころから抱えてきた箱を開けると、中は空だった
薄々感づいていたことだが、黙ってふたを閉じて戻した
一部の哲学者達が驚きをもって見つけた事実
こんなことは誰ひとりやっていないのが現実


不満

この星に一つだけ不満がある

なぜ我々は下らない生殖行為を求めなければならないのか
なぜ我々はマンネリの絵空事に死力を尽くさねばならないのか

人間が進化の過程で失ったたくさんの砂の宝
ソマリアで今も眠る彼らのために何ができるだろう


リンゴ

朝起きて机の上にリンゴがあった
彼女に上げたはずなのにそれは夢だった

暗い部屋でリンゴを食べながら
僕は一人泣いた

裏に黒いねばねばを隠して
彼女にリンゴをあげようと思った

あらゆる戦術戦略陰謀工作も
何の効果もあげることはなく
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